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2017.02.23
木はゆっくり燃える
こんにちは
立春を過ぎ、少し暖かくなって来たと思ったらまた寒気が降りてくるようですね。
天気予報の雪だるまが出てこなくなれば春も実感できるのですが・・・。
さて、話は変わって先日大阪での「神々の国しまねの木」展示会においてもご公演頂きました木造建築物の防耐火性能について研究しておられる「桜設計集団代表 安井 昇先生」のお話を少しさせて貰おうと思います。
タイトルの通り「木はゆっくり燃える」ってことです。
建築物に木材を使ってもきちんと使い方を考えて使えはそうそう簡単に燃えてしまうものでもないんです。と言うお話です。
木材は燃料に使われたりしているため燃えるイメージは有りますが、ゆっくり燃えるというのはいまいちピンと来ない方もいらっしゃるかと思います。
しかし、木材は水分を含んでいて実は簡単には燃えないのです。
キャンプで薪に火を付けたり、バーベキューで炭に火を点けたことが有る方は思い出してほしいのですが火種や着火剤を使ったり、空気を送ったりして一生懸命燃やそうと努力をしてやっと燃えます。
そしてある程度長い間燃えて燃料として熱を発してくれます。これがあっという間に燃えてしまっては燃料としては使いにくいものに成ってしまします。ここにもゆっくり燃えるという要素があります。
バーベキューで炭に火を点ける時には最初に着火した炭の上にまだ火が点いていない炭を積み上げ、うちわで一生懸命扇いだりして空気を送りやっとの思いで次の炭に火を渡していきます。
炭の端に火を着けて横に並べていても火は一向に広がりません。バーベキューの火付け担当としては下手くそのやり方です。炭は燃料用に使われ、水分がかなり少ない状態ですがこんな状態が一般的です。
ここで何が言いたいかと言うと、安井先生のお話に有ったのですが、「天井に燃えるものがないと木材はなかなか簡単には燃え広がらない」という事。身近な体験を通して当たり前に感じてはいましたが、家の部材となると何故か簡単に燃えるのでは?と思いがちですが、そうだなー。簡単には燃えないよな。と改めて思いました。
私達が焼杉を焼くのも神経質に水分を計り、適切な水分まで乾燥した材料を使って燃やして炭化させていきます。
適材適所に使えば火災にとって木材はそんなにリスクの高いものでも無い。人間の使い方次第なんだよね何でも・・・。と思ったお話でした。安井先生の記事が載っているリンクを貼っておきます。